偽札で日本経済が崩壊!万能鑑定士Qの事件簿 1・2巻の感想|松岡圭祐

はじめに

 映画にもなった万能鑑定士Qというタイトルが気になったので今回万能鑑定士Qシリーズを読みました。ちなみにこのシリーズはほぼ一巻完結の物語ですが、1巻と2巻だけ続いた物語となっており偽札が出回り日本経済が危機的状況になる話となっています。似たようなのでハイパーインフレーションという漫画も読んでいて面白かったです。偽札系の物語としても気になっていたのでこの作品を読む動機になりました。今回は1・2巻読了後の感想を述べていきます。

ストーリ

 波照間島で育った高校生時代に劣等生で天然だった凛田莉子がある人から広範囲の知識を身に着け、万能鑑定士qとして開業します。実際に合った力士シールの謎の調査から始まり、やがて日本経済を崩壊へ招く偽札事件へ立ち向かっていく話となります。

構成

 【面白くて知恵がつく、人の死なないミステリー】がキャッチコピーの本作、読んでいて賢くなった気分になるくらいあらゆる知識がどんどん出てきます。その知識も絶妙でよくこんな広範囲から持ってきたなと思えるくらい多く、面白いものでした。
 主人公があらゆるちょっとした不可思議や謎を調査していき、やがて日本全土を揺るがす偽札事件を暴くまでつき進むのは推理もので日常の謎に近づき、それを圧倒的な知識で解いていくような探偵ものです。さらに、主人公がどうやって天然の劣等生から這い上がってきたのか。(水商売をただ水を売る商売だと思って、島の水資源問題を解決しようとか考えていたほど馬鹿な感じでした・・・)また、主人公の明るく素直な人柄を存分に書いていて、凛田莉子という魅力的な女性が探偵役となっています。さらにその背景にも偽札事件について繋がっており、物語としてとても綺麗なまとまり方をしていました。このシリーズどれも読みましたが、人の死なないとあってかとても読後に明るく前向きでさっぱりした気持ちで終われるところも本作の魅力です。


 

おわりに

 面白くて知恵がつく、人の死なないミステリーがその通りで展開はかなり動くのに読後感もいい気分で終わります。
 まとめると

  • 偽札で日本危機という現実だが派手な展開があるストーリ
  • 明るく素直で知識と観察眼があり賢い魅力的な女性主人公が探偵役
  • 人の死なないミステリー
  • あらゆる場面を知識で乗り越える展開
  • 綺麗な終わり方で読後感がさっぱりした感じになる話

 これらが好きな方には向いていると思います。
気になった人は是非読んでみてください。

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